Firefox 38 アドオン互換性情報
[これは Mozilla Add-ons Blog の記事 Add-on Compatibility for Firefox 38 の翻訳です]
Firefox 38 が 5 月 12 日 [日本時間同日深夜] リリース となります。Firefox 38 の変更点でアドオンの互換性に影響を及ぼす可能性のあるものを以下にまとめました。Firefox 38 for Developers により詳しい情報が載っていますので、こちらも併せてご覧ください。
更新: Firefox 38 と 38.0.5 に関する補足記事 も併せて参照してください。
一般
NetUtil.jsm
API が刷新されました。newChannel2
とasyncFetch2
が廃止予定となり、newChannel
とasyncFetch
は不要な引数を簡単に除外できるようoptions
オブジェクトを取るようになりました。詳しくは 更新されたnewChannel
のドキュメント を参照してください。promptForSaveToFile
がpromptForSaveToFileAsync
に置き換えられる形で削除されました。
XPCOM
nsIProtocolProxyFilter.applyFilter()
が URI の代わりにチャンネルもしくはリクエストを取るようになりました。これによりネットワークプロキシに関する様々なインタフェースに変更が行われています。asyncResolve
とasyncResolve2
が修正され、チャンネルと URI のどちらも受け入れるようになりました。一部アドオンへの影響を回避するため、このような追加修正が行われました。
SendCompositionEvent()
とDispatchEvent()
がmIsSynthesizedForTests
の設定なしにイベントを発行できるようになりました。これにより、nsICompositionStringSynthesizer
に加え、nsIDOMWindowUtils
のsendCompositionEvent
、createCompositionStringSynthesizer
両メソッドが削除されました。一方でnsITextInputProcessor
が導入されました。nsIHttpActivityObserver
が HTTP アクティビティを適切に監視できていない問題が修正されました。一部の低レベル HTTP イベントが特定の状況で実行されていませんでしたが、今回のバージョンで修正されています。mozIndexedDB
が再び削除されました。
新機能
- ノードを引数として渡さない
nsIContentPolicy
の派生版が導入されました。nsIContentPolicy
の e10s 対応版 がnsISimpleContentPolicy
という名前で実装されました。これはコンテンツノードの代わりにブラウザ要素を渡します。今のところ、この 新しいインタフェースファイル 内の説明が最も詳しいドキュメントとなっています。 chrome.manifest
ファイル内のリソースプロトコルマッピングを動的に読み込めるようになりました.resource:
URL をブートストラップ型拡張機能内のchrome.manifest
を通じて宣言できるようになりました。
この一覧に載っていない変更点や間違いを見つけたらコメント欄でお知らせください。もしあなたのアドオンが Firefox 38 で動かなくなった場合は、筆者の方でも調査したいと思います。
AMO に登録されているアドオンの 自動互換性テストと対応バージョンの更新 はおそらく来月上旬に行われますので、AMO に Firefox 37 対応のアドオンを登録している方は後日メールをチェックしてみてください。