Firefox 54 アドオン互換性情報
Mozilla では Firefox 57 へ向けたロードマップ を投稿しています。もしまだ読んでいなければ目を通してみてください。
Firefox 54 は 6 月 13 日 [日本時間同日深夜] リリース となります。Firefox 54 の変更点でアドオンの互換性に影響を及ぼす可能性のあるものを以下にまとめました。Firefox 54 for Developers により詳しい情報が載っていますので、こちらも併せてご覧ください。
一般
-moz-appearance
が削除されました。この変更はchrome://
URL で読み込まれたスタイルシートには適用されませんが、XUL や JavaScript コード内のインライン CSS には影響します。
XPCOM とモジュール
nsIFormHistory2
が削除されました。URLTYPE_AUTHORITY URLs
で空のホスト名が許容されなくなりました。これはnsIContentPolicy
を使って特定のリクエストをリダイレクトしているアドオンに影響します (そうした手法は推奨されませんが、一部のアドオンで使われていることが判明しています)。nsIX509CertDB.importPKCS12File
とexportPKCS12File
からトークン引数が削除されました。
WebExtensions
runtime.onMessageExternal
/onConnectExternal
が実装されました。バグのコメント 34 を引用すると、これによりbrowser.runtime.id
プロパティの意味が変わるため、拡張機能がそれら独自の URL 内で使われている ID とこのプロパティが同じであることを前提としていた場合には問題となるでしょう。webRequest
がホストの許可設定を確認していない問題が修正されました。従来通りwebRequest
を使い続けるには、必要な許可設定を追加する必要があります。今のところこれは Chrome API と互換性がありません。
この一覧に載っていない変更点や間違いを見つけたらコメント欄でお知らせください。もしあなたのアドオンが Firefox 54 で動かなくなった場合は、筆者の方でも調査したいと思います。
AMO に登録されているアドオンの 自動互換性テストと対応バージョンの更新 は数週間以内に行われますので、AMO に Firefox 53 対応のアドオンを登録している方は後日メールをチェックしてみてください。