Trainspotting: 2015 年の Firefox
原文: Trainspotting: Firefox in 2015 on December 30, 2015 by Potch
Trainspotting は最新の Firefox に搭載された機能を紹介する連載記事です。新しい Firefox は 6 週間ごとにリリースされますが、Mozilla はこのサイクルを “release trains” と呼んでいます。
2015 年も終わりに近づいたということで、今年リリースされた Firefox についてお話ししようと思います! ブラウザで使える新しい奥の手から、私が気に入っている今年の新機能まで、以下にまとめてご紹介します。
Firefox 42 と 43 は、前回の Trainspotting を投稿した後にリリースされました。Firefox 42 のリリースノートはこちらを、Firefox 43 についてはこちらをご覧ください。
「コンソールで使う」(Firefox 43)
まずは身近な新機能から見てみましょう。インスペクタで選択した要素を調べたり操作したいとき、コンソールを使うと便利であったりします。これまでは querySelector で要素を探したり、(一部のブラウザでは)現在選択されている要素を $0 という特別な変数で参照していました。(今まで $0 を知らなかったのなら、今年最後のプレゼントですね!)Firefox 43 からのインスペクタでは、要素に対してコンテキストメニューを開き、メニュー内にある「コンソールで使う」をクリックすることで、調べたい要素を一時変数に代入することができます。以前の $0 変数とは異なり、コンソールに複数の一時変数を用意できるうえ、今までの参照を失うことなく他の要素を選択することができます。地道な改善ですが、これを使うと操作が楽になります。
プライバシー・セキュリティの新しいコントロールセンター (Firefox 42)
アドレスバーをクリックすることで、Web サイトと安全に接続できているかどうかを確認できるようになりました。Firefox 42 でセキュリティパネルのデザインが変更されたことで、Web サイトの安全性を確認しやすくなり、プライバシー設定とサイトに与える権限とを指定できるようになりました。この変更により、かつてはより多くのクリックが必要だったインターフェイスが改善されました。
要素のスクリーンショットをより簡単に (Firefox 41)
この機能はとても広く使われていることが分かりました!Firefox 41 のインスペクタでは、要素に対するコンテキストメニューで「ノードのスクリーンショットを撮影」をクリックすると、指定したページの一部をキャプチャできる機能が追加されました。
BroadcastChannel (Firefox 38)
この機能は私のお気に入りです。あるドメインで開かれているページから他のページに対し、メッセージをブロードキャストできる機能が追加されました。アプリの状態を同期させたり、イベント通知を行ったりするのに最適です。
// とあるタブ var ch = new BroadcastChannel('test'); ch.postMessage('this is a test'); // もう一つのタブ ch.addEventListener('message', function (e) { alert('I got a message!', e.data); }); // さらにもう一つのタブ ch.addEventListener('message', function (e) { alert('Avast! a message!' e.data); });
2015 年を振り返って
今年は素晴らしい年になり、Firefox の注目すべき新機能について数多くの記事を書きました。2015 年の Firefox がどのように成長し改善されてきたかを詳しく知りたい場合は、これまでに書かれた Trainspotting の連載記事をご覧ください。
2016 年にまた会いましょう!