Firefox 44 アドオン互換性情報
[これは Mozilla Add-ons Blog の記事 Add-on Compatibility for Firefox 44 の翻訳です]
Firefox 44 が 1 月 26 日 [日本時間同日深夜] リリース となります。Firefox 44 の変更点でアドオンの互換性に影響を及ぼす可能性のあるものを以下にまとめました。Firefox 44 for Developers により詳しい情報が載っていますので、こちらも併せてご覧ください。
一般
- 開発者ツールのコードが
devtools
トップレベルディレクトリへ移動されました。これには テーマ や拡張機能に影響を及ぼす可能性のある様々なパスの変更が含まれます。特に、開発者ツールに関連する JavaScript モジュールは すべてresource://devtools/
以下に置かれるようになりました。 - [表示] > [ページスタイル] メニューを開いた際に安全でない CPOW 使用警告が表示される問題が修正されました。この変更により、グローバル関数
getAllStyleSheets
が削除され、似たような (まったく同じではない)getBrowserStyleSheets
が導入されました。 localStorage
の変更に関するセッションストア内の一貫性のない処理が修正されました。これによりMozStorageChanged
イベントがMozSessionStorageChanged
とMozLocalStorageChanged
へ分割されました。- Web コンテンツ上の Sherlock プラグインのインストール対応が廃止されました。検索プロバイダのアドオンは OpenSearch 形式を採用しなければなりません。
about:
ページからリモートコンテンツの読み込みが可能となりました。このバグでNewTabUrl.jsm
が廃止予定となりました。詳しくは このコメントを参照してください。
JavaScript
let
とconst
に互換性に影響する変更が行われました。Firefox 44 でついにlet
とconst
の実装が標準準拠となりましたが、これにより一部後方互換性のない変更も実装されることとなりました。詳しくはリンク先のブログ記事を参照してください。__noSuchMethod__
が削除されました。多くの場合 ES6Proxy
が適切な代替策となります。
テーマ
gIdentityHandler
が簡素化されました。これは、#urlbar
の使われなくなったlevel
属性に依存しているアドオンに影響します。このコメント で代わりの実装方法が説明されています。- 拡張機能アイコンにサイズ制限が課されました。これは大きすぎるツールバーアイコンがツールバーの見た目を損なうのを防ぐための措置です。
alert()
が他のタブからフォーカスを奪う問題が修正されました。これにより、テーマに影響を及ぼす可能性のある様々な変更がtabbrowser
バインディングへ行われました。- 通知バーから両端の境界線が削除されました。
署名
- 現行版の Firefox 43 で アドオンの署名 が必須となりましたが、一方でこの強制を上書きして無効化する設定項目も用意されています。Firefox 44 でこの設定も完全に削除されるため、Firefox の Release チャンネルでアドオンを動かすには必ず署名を付ける必要があります。取り得る選択肢については こちらの記事 を参照してください。
この一覧に載っていない変更点や間違いを見つけたらコメント欄でお知らせください。もしあなたのアドオンが Firefox 44 で動かなくなった場合は、筆者の方でも調査したいと思います。
AMO に登録されているアドオンの 自動互換性テストと対応バージョンの更新 は数週間以内に行われますので、AMO に Firefox 43 対応のアドオンを登録している方は後日メールをチェックしてみてください。