Firefox 28 アドオン互換性情報
[これは Mozilla Add-ons Blog の記事 Add-on Compatibility for Firefox 28 の翻訳です]
Firefox 28 が 3 月 18 日 [日本時間同日深夜] リリース となります。Firefox 28 の変更点でアドオンの互換性に影響を及ぼす可能性のあるものを以下にまとめました。Firefox 28 for Developers により詳しい情報が載っていますので、こちらも併せてご覧ください。
一般
window
プロパティと同名のグローバル変数にはアクセスできなくなりました。window
スコープでwindow
上のプロパティと同名のグローバル変数 (例えばname
) を定義している場合、この問題に遭遇する可能性があります。これは Bug 932322 によって引き起こされました。いつものことですが、グローバル変数を定義する場合は適切な名前空間を使用するよう推奨します。- 余計な
__SS_tabStillLoading
プロパティが削除されました。この一時プロパティはいくつかのアドオンで使われていますが、削除されることになりました。考えられる代替手段がバグのコメントに投稿されています。 showModalDialog
が廃止予定となりました。今のところコンソールに警告が表示されるだけですが、このメソッドの使用が非推奨となったことに留意すべきでしょう。removeDir()
のignoreAbsent
フラグの初期値がfalse
に変更されました。念のために言うと、これはOS.File
ライブラリにあります。DeferredTask
が改良され、非同期タスクを処理できるようになりました。この変更は、比較的新しいDeferredTask
モジュールを使用している場合のみ影響します。
XPCOM
- セッション復元の起動時同期フォールバックが削除されました。
- プロファイルのローカルデータディレクトリ (
ProfLD
、NS_APP_USER_PROFILE_LOCAL_50_DIR
) が新たに作成されたプロファイルで間違っている問題が修正されました。これはとても古いバグですが、修正されたことで開発者は幸せになるでしょう。
新機能
-
console.assert
が追加されました。これは、1 番目の引数にアサーションを、2 番目の引数にログメッセージ取る、新しいロギングオプションです。 - CommonJS の Assert ライブラリが導入されました。これにより、CommonJS ユニットテストの仕様を実装した新しい JavaScript モジュールが追加されました。
- グローバルデータのためのセッション復元 API が導入されました。これにより、ウィンドウやタブに固有ではないセッションストアが追加されました。
この一覧に載っていない変更点や間違いを見つけたらコメント欄でお知らせください。もしあなたのアドオンが Firefox 28 で動かなくなった場合は、筆者の方でも調査したいと思います。
AMO に登録されているアドオンの 自動互換性テストと対応バージョンの更新 はまもなく行われますので、AMO に Firefox 27 対応のアドオンを登録している方は後日メールをチェックしてみてください。
福谷修治 :