Firefox 7 リリースにおけるアクセシビリティの新機能
[原文: Firefox 7 is released, new features in accessibility « Marco’s accessibility blog]
Firefox 7 のアップデートは、ネットに衝撃を与えました。まだ熱の冷めないうちに、私は、Firefox 7 に含まれたアクセシビリティに関するいつくかのアイテムを共有したいと思います。
はじめに、真っ先に挙げられるのは、メモリ消費量の改善と高速化に取り組んだことです。より多くの accessibility クラスが私たちのガーベッジコレクション機構に加えられ、メモリ消費量が大きく減少しました。スクリーンリーダが実行される長いセッションは、もはや大量のメモリを消費することはありません。これは特に、複数のタブと多くのページでスクリーンリーダ機能を実行した時に明らかになります。
アクセシビリティが有効な時に xul:tree 要素に大きな追加が行われ、長い時間ハングアップする原因となっていたバグが修正されました。この要素は、Adblock Plus などのアドオンで監視され、バグが誘発されることがあります。
要素に role="presentation"
が指定され、この要素がフォーカス可能な場合 (例えば、tabindex="0"
が設定されている場合)、presentation の role は無視されるようになりましたが、要素には accessible が作成されます。これは、あるものが、accessible が無い、フォーカスされたアイテムに突然追加される状況を回避します。これは、一部のスクリーンリーダを混乱させる原因となっていました。
HTML の table 要素において、summary 属性と caption 要素の扱いが入れ替わりました。現在は、caption 要素が提供されている場合、table の名前として扱われる最優先のソース (ただし ARIA とは異なる) になります。summary は、ユーザに伝えられる追加の情報として使用される accessible description に変換されるようになりました。caption 要素が省略された場合のみ、summary は accessible name のソースになります。Firefox 6 までは、常に summary が accessible name の最優先のソースになります。この変更により、Firefox の動作が他のブラウザと同列になります。また、支援技術が caption と table 要素の間の relation についてのクエリを発行した場合、relation は、DESCRIBED_BY ではなく LABELLED_BY になります。
加えて、最近の Firefox の更新で見つかったいくつかのクラッシュバグが修正されました。Firefox 7 は、メモリ消費量と速度が改善されただけでなく、さらに安定したものとなりました。ハッピー・ブラウジング!